口コミ評価に左右される病院
店や施設をグーグルで検索すると、地図とともに表示される口コミ欄。そこに投稿された低評価を全て消去し、新たに高評価に書き換える複数の専門業者の存在が、読売新聞の取材で明らかになった。人々の商品選びだけではなく、行き先にも影響を及ぼすネットの口コミ。業者がターゲットにするのは、評判に敏感な町のクリニックだという。(田中俊之、桑原卓志)
https://news.yahoo.co.jp/articles/13e4c7f556b2ca535789ade19e2f9cc79b53ca96
初めていくお店や病院についてネットで事前に調べる、という行為はだいぶ前から日常的に行われている。対面式であれネット上でものであれ、口コミ評価というのは評判を調べる上では一定の指標になる。無料で閲覧できるそれらを参考にしないという人は、少なくとも多数派ではないはずだ。
ネットリテラシーをある程度持っている人であれば、そのまま参考にすることはないだろう。しかし、悪評が多い店を進んで選択候補に入れるということもまずないはずだ。ネガティブな評価が多い店と少ない店であれば、少ない店の方を選ぶ方が自然である。ネガティブな評価が正しいかどうかは実際店舗にいってみなければ分からないが、情報が間違っていなかった場合のリスクは極めて大きくなってしまう。それならば、最初から選択候補から外しておく方がリスク管理の観点からは正しいといえよう。
このような口コミの効果を商売道具として扱うというのは、まぁある意味賢いやり方だとは率直に思った。
好んで遠くの病院に通院するという人は、まず少ない。もしそうするとしたら、遠方にある病院の評価があまりに良いか、あるいは地元にある病院の評判がよっぽど悪かったりするかのどちらかであろう。このどちらにしろ、初めて行く病院であればネット上の口コミ、より具体的に言えばGoogleマップにおけるレビューに目を通す人は多いはずだろう。ぼく自身の行為を振り返ってみても、レビューの数字が低すぎる病院は基本的に外している覚えがある。もし近場に病院が1つしかない場合でも、ネット上の口コミについてはさらっと目を通してからいくようにはしている。
そうして参考にした評価のいくつかが業者のものだったと考えると、あまり気持ちの良い話ではない。病院やクリニックそれぞれが対応をとるにしても限度はあるはずなので、Google側で何かしらの対策をとってくれないかなぁ、と願うだけである。