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リヴァイフィギュアへのdocomoの対応について

docomoと「進撃の巨人」のコラボキャンペーンで販売された「The Final Season リヴァイ/ミカサ 戦闘シーンフィギュア」の品質面に不備があったとして希望者への全額返金を明らかにした。
(中略)
話題となったフィギュアの品質についてはSNSを中心に物議をかもしており、特に顔の造形について疑問視する声が多かった。また、破損していたとする報告も多く、フィギュアの全面作り直しを求める署名も立ち上がっていた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2fa8e97131d0395890cc6375ddaab2aeddda754c

 2021年春に進撃の巨人コラボキャンペーンとしてdocomoが実施していた、リヴァイとミカサのフィギュアの購入キャンペーン。1万5千人の抽選枠を設け、当選者には1万2千円での購入権が得られるという仕組みだったようだ。進撃の巨人の原作が終了間際(2021年4月9日連載終了)というタイミングだったこともあり、少なくはない人数が抽選に申し込んだことが予想される。

 しかし、件のフィギュアが当選者に配送された10月7日頃。その品質に対して疑問の声が挙がり始めた。
 ポツポツとSNS上にアップロードされた画像は、その品質が個体差でないことを明らかにする。物議の輪は購入者以外にもグッと拡散し、まとめサイトに記事が出されるには十分な写真画像が1日足らずで集まっていった。

 docomoは10月10日に謝罪文を提示。二日後の10月12日には返金を受け付ける旨の告知を行われた。
 ファンの間では作り直しの署名活動が現在進行形でなされており、docomo側が提示した返金対応で事が収まるかはしばらく時間を要することだろう。


 類似した例としては、2020年10月頃の名探偵コナンのスノードーム炎上事件が記憶に新しいだろうか。1年ほどの延期期間を経て届けられた商品の品質について、ネット上ではだいぶ物議が交わされた。スノードームの値段が1万円で、今回話題となったリヴァイフィギュアの価格ともだいぶ近い。(Togetterでの当時のまとめ


 ファンアイテムにかける値段というものには個人差がある。月ごとに1万ほどかける人もいれば、単行本やアイテムだけに留めて数ヶ月で千円足らずという人もいることだろう。ライブイベントがある人であれば1週間で数万以上の費用がかかるはずだ。
 どの程度の値段をかけるかどうかは人次第だが、一つのファングッズに対して約1万といえばそう安いものではないだろう。1冊500円前後の単行本と比べれば20倍以上だ。それなりの出費になる金額である。

 そのファンアイテムが出費した金額と釣り合っているかどうかという判断材料としては、他の類似商品と比べてそのクオリティに見劣りがないかといったことが考えられる。
 同じ金額帯の市販品と比べると、docomoフィギュアのクオリティはどうしてもだいぶ劣ってしまっているように見える。特に顔の造形部分については、5000円程度の価格帯の商品と比べても下回ってしまうような印象だ。新型コロナウィルス蔓延等の様々な事情が重なっての結果とはいえ、少なくはない出費で商品購入の決意をした人たちの希望に沿う商品にならなかったのは残念でならない。
 他の判断材料としては梱包が丁寧かどうかといったところもあるが、それについても付属品の破損報告が複数挙げられている。現状だとこれもネガティブな評価を生み出す一つの要因にしかなっていないと言わざるを得ない。

 最後の判断材料としては、事後対応である。商品が塗装ミスだったり破損していた際に企業側がきちんと対応をとってくれるかについてだが、これについては現状そこまで悪くないものではないかと個人的には考えている。
 経緯としてはSNS上に複数の声があげられたゆえの結果とも見えるが、おそらくdocomoのキャンペーン運営にも複数の意見が届けられたのだと推測される。最大で1万5千体ともなるフィギュアの全額返金ともなれば相当な痛手ともなろうが、その判断が迅速に取られたことについては評価しても良いだろう。


 原作である漫画の方は連載終了したものの、流行の火付け役となったアニメの方はまだ未完である。今回のコラボで全てが終了いうわけではなく、今後もコラボキャンペーンは打ち出していきたい気持ちがdocomoにはあるはずである。もちろん進撃の巨人だけにとどまらず、他の作品とのコラボも内部で計画として進行していてもおかしくない。どちらにせよ、今後のコラボにの禍根とならぬよう、全額返金という誠実な対応をとったdocomoの対応は決して間違ってはいないはずだ。動きとしてフィギュアの作り直しにまで至るかは今後の温度感次第なところはあるが、少なくとも第2弾のコラボにおいて同じ轍は踏まないように気を付けてもらいたいところである。

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